2024年4月15日月曜日

Moominland Midwinter  ( 18th ) ムーミンランドの真冬 by Tove Jansson

      A wave of cold air received him.

    冷たい空気の波が、ムーミントロールを包みました。


     He lost his breath, slipped and rolled over the edge.

  彼は息を詰めて、(屋根の上を)滑って端から転げ落ちました。


     And so Moomintroll was helplessly thrown out in a strange and dangerous world and dropped to his ears in the first snowdrift of his experience.

そしてムーミントロールは、知らない、危険な世界に、なす術もなく投げ出され、彼が初めて経験した雪の吹き溜まりに、耳まで落ち込みました。


It felt unpleasantly prickly to his velvet skin, but at the same time his snout caught a new smell.

それは、彼のビロードのような皮膚に、不快なほどピリピリと感じられましたが、同時に彼の鼻は、新しい匂いを嗅いでいました。 


It was a more serious smell than any he had felt before, and slightly frightening.

それは、彼がそれまでに感じたどの匂いよりも、現実味のある匂いでいたが、やや怖さを感じさせる匂いでもありました。


But it made him wide awake and greatly interested.

しかし、その匂いは彼をはっきりと目覚めさせ、大いに興味をかき立てました。


     The valley was enveloped in a kind of grey twilight.

  谷は、灰色の薄明りともいうべきものに包まれていました。


It also wasn't green any longer, it was white.

世界はもう、(冬が来る前の)緑ではなく、白でした。


Everything that had once moved had become immobile.

かつては動いていたすべてのものが、動かなくなっていました。


There were no living sounds.

生きている音は、まったくありませんでした。 


Everything angular was now rounded.

尖っていたものはすべて、今では丸くなっていました。


     'This is snow,' Moomintroll whispered to himself.

  「これが雪だ」と、ムーミントロールはひとり小声で言いました。


'I've heard about it from Mother, and it's called snow.' 

「これについては母さんから聞いたことがあって、雪というんだ」


     Without Moomintroll knowing a thing about it, at that moment his velvet skin decided to start growing woollier. 

ムーミントロールは、そのことについては何も知らなかったものの、そのとき、彼のすべすべした皮膚は、柔らかな毛を生やし始めようとしていました。


It decided to become, by and by, a coat of fur for winter use.

皮膚は、少しずつ、冬を過ごすために一面に毛で覆われようとしていました。


That would take some time, but at least the decision was made. 

それには暫くの時間が掛かりそうでしたが、少なくともそうなることにはなっていました。


And that's always a good thing.

そして、それはいつも有難いことでした。







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