2012年3月2日金曜日

be+過去分詞 という『完了形』

『be+過去分詞』というかたちの『完了形』でよく使われる動詞に go があります。

『過去分詞』は、「(これまでに)おこなってきた<積み上げてきた>動き」を表し、
「これまで」の時間域で、「~ してしまった」という動きは完了しますが、

「これまで」の次の「いま」の時間域では、「これまでの動きの結果」が残ります。

go の場合、
まず、
「これまで」の時間域における「行ってしまった」という動きがあり、
次に、
その結果としての「もういない」という状態が、「いま」の時間域で発生します。

つまり、
「これまで」の時間域の『過去分詞』 goneとは別に、

「これまで」の時間域の『過去分詞』 gone(「行ってしまった」)の結果としての、
「いま」の時間域の『過去分詞』 gone (「もういない」)が発生します。
 
つまり、『過去分詞』gone は二つあります。

「もういない」という状態を表す gone は、
「いま」の領域における状態なので、

状態を表す『形容詞』に似て、

「イコール」を表す be によって主語とつながり、be gone となります。

「これまで」の時間域の過去分詞 gone は、「実績」を表すので、
「実績がある、実績を持っている」という日本語の表現と共通する発想で、
have によって主語とつながり、have gone となります。

The shark is gone は、「サメはもういない(だから安心だ)」という意味になり、

The shark has gone では、「サメは視界から消えた(ものの、

              まだ近くにいるかもしれなくて、やや不安だ)」
というかんじです。       
              

強調構文の仕組み

I saw the finest horseman there (私は、その場で、最も優れた騎手を見た)という文の中の there  を強調すると、It was there that I saw the finest horseman (私が最も優れた騎手を見たのは、その場だった)となりますが、このthatは関係詞(ここでは関係副詞)です。ただし、先行詞は直前の there ではなく、It です。