"My Name Is Aram" ( William Saroyan ) の "The Summer of the Beautiful White Horse" の続きで、
Aram を振り落として駆け去った白馬をつかまえた後、Mourad は、
自分は、馬にしてもらいたいことを、馬がしたいと思わせることができる、
と言い、その秘訣を、
I have an understanding with a horse. 「俺は馬がわかっているんだ」
と説明するのですが、
Aram が、自分もその an understanding を身に付けたい,と言うと、Mourad は、
You're still a small boy. 「君はまだ小さいからな」
When you get to be thirteen you'll know how to do it.
「君が(俺と同じ)13歳になれば、どうすればいいかわかるよ」
と言います。
Aram がいずれ13歳になることは確実なので、『現在形』"get" が使われます。
get to be thirteen = get「動いて」+ to be「be に到達する」+ thirteen
=「13歳になる」
その後、Mourad がその白馬を、一か月、隠していることを知った Aram は、
I want you to promise not to take it back until I learn to ride.
「僕は、君に、僕が乗り方を覚えるまで、馬を返さないと約束してもらいたいんだ」
と Mourad に言います。
Aram が馬に乗れるようになるのは、先の時間域においてですが、
Aram としては、なんとしても乗れるようになりたい、絶対に乗れるようになるんだ、という思いで、必ず実現する「うごき」というニュアンスで、『現在形』"learn" を使っています。
しかし Mourad は、
It will take you a year to learn to ride.
「君が乗れるようになるには、一年かかるだろうよ」
と返します。
Aram が Mourad のように乗れるようになるのにどれくらいの時間が掛かるかは『推測』するしかないので、"will take" が使われます。
その後、
( Aram ) We could keep the horse a year. 「(その気になれば)一年、手元に置けるよ」
( Mourad ) What? Are you inviting a member of the Garoghlanian family to steal?
「(正直さて知られている)ガローラニアン一族の人間に盗みをしろっていうのか?」
The horse must go back to its true owner.
「馬は本当の持ち主のところへ帰らなきゃいけない」
( Aram ) When?
( Mourad ) In six months at the latest. 「遅くても6か月後には」
というやり取りがあり、さらに二週間、早朝に馬に乗り続け、馬を廃農園の納屋へ連れて行く路上で、二人は白馬の持ち主の John Byro に会い、
John Byro は、馬を良く見たうえで、
I would swear it 'is' my horse if I didn't know your parents.
「君たちの親御さんを知らなければ、私はこれは間違いなく自分の馬だと言い切るだろう」
( would swear , didn't know = 仮定法過去 )
The fame of your family for honesty is well known to me.
「君たちの一族が正直で有名なことを、私は良く知っている」
Yet the horse is the twin of my horse. 「でも、この馬は、私の馬に瓜二つだ」
A suspicious man would believe his eyes instead of his heart.
「疑い深い人なら、自分の心ではなくて自分の目を信じるのだろう」
( A suspicious man が『仮定』のニュアンスを持ち、
would は「仮定の助動詞」の『現在形』。 会話の当人 John Byro は、『現在』にいるつもりで話しているので)
Good day, my young friends.
Good day, John Byro, my cousin Mourad said.
この出会いの翌朝、二人は白馬を John Byro の納屋へ返します。