CHAPTER (2)
The bewitched bathing house (5)
魔法をかけられている着替え小屋
The first thing she accomplished was to slip on the icy cliff and sit down very hard.
彼女がやりおおせた最初の事は、凍り付いた崖で滑って、激しく尻もちをついたことでした。
'I see,' Little My said in a threatening voice.
’わかった’、とリトル・ミイは、凄みをきかせたつもりの声で言いました。
'They think they'll get away with anything.'
’冬の世界のみんなは、あたいになんにも楽しませないでおこう、と思っているんだ’
Then she happened to think of what a My looks like with her legs in the air, and she chuckled to herself for quite a while.
それから彼女は、両足を宙に挙げたままの自分という者がどう見えるのだろうか、と不意に思いつき、しばらくの間、一人でくすくす笑いました。
She inspected the cliff and the hillside and thought a bit.
彼女は、崖と丘の斜面をよく見て、そしてちょっと考えました。
Then she said: 'Well, now,' and did a jumpy switchback slide far out on the smooth ice.
それから彼女は、'うーん、よし、’ と言って、滑らかな氷の上で、ジグザグに飛び跳ねながら遠くまで滑りました。
She repeated this six times more and noticed that it made her tummy cold.
彼女はこれをさらに六回繰り返して、そのためにおなかが冷たくなったことに気付きました。
Little My went back into the cave and turned her sleeping sister out of the cardboard box.
リトル・ミイは洞穴の中に戻って、彼女の眠っている姉さんを、厚紙の箱をひっくり返して追い出しました。
My had never seen a toboggan, but she had a definite feeling that there were many sensible ways of using a cardboard box.
ミイはトボガン【そり】を見たことがありませんでしたが、厚紙の箱を使う、沢山のうまいやり方があることを、ちゃんと感じていました。
As to the squirrel, he was sitting in the wood and looking distractedly from one tree to another.
リスはどうかというと、彼は森の中に座っていて、これという当てもなく、一本の木から別の木へと、目をさまよわせていました。
Not for the tail of him could he remember in which one he lived, nor what he had gone out to look for.
自慢のしっぽを引き換えにしようとも、彼は自分がどの樹に住んでいるのか、何を探すために出て来たのか、まるで思い出すことができませんでした。
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