2025年11月28日金曜日

ジブラルタルの岩へケーブル・カーで(7) The Cable Car to the Rock of Gibraltar

 The Pillars of Hercules:    A Grand Tour of the Mediterranean 

          ヘラクレスの柱:   地中海のグランド・トゥアー    

                        by Paul Theroux

                                より        

                    

     The point is not that the Mediterranean peoples had never ventured westward through the straits, but that they had dared it  --- the Phoenicians had reached Britain by a sea-route --- and verified that it had a wicked and destructive turbulence.

 重要なことは、地中海の幾つものグループの人々が、海峡を越えて敢えて西へ行かなかったことではなく、彼らが勇敢にもそれをおこなっていて --- フェニキア人は、海路で、ブリテンに到達していた --- 海路には、邪悪で破壊的な乱流があった、と実証したことである。 


From this they conceived the idea that nothing useful lay beyond the straits, only the spooky Mare Tenebrosum, the dark and dangerous ocean which lay beyond the Middle Sea, a purple river of furious water.   

このことから、彼らは、海峡の向こうには有用なものが無く、不気味で暗鬱な海、地中海の向こうにあった暗くて危険な海洋、荒れ狂う水の紫色の川だけ、と考えるようになった。


The Greeks named this the Stream of Ocean.

ギリシャ人は、これを、海洋の流れ【古代ギリシャ人の考えた円盤状の大地(ガイア)を囲む巨大な川(オーケアノス  Oceanus )】と名付けた。


It circled the earth of which they were privileged to live at the center, its precise location at Delphi, where a stone like a toad stool marked the Navel of the World.

この流れは大地を取り巻いており、古代ギリシャ人はその中心に住む特権を与えられていて、その正確な位置はデルフォイにあり、そこでは、傘のあるキノコに似た形状の石が、世界の中心であることを示していた。

*    (with) its precise location (being) at Delphi


Mediterranean, after all, means "middle of the earth."

地中海は、なんといっても、”大地の真ん中”を意味するのである。






      










2025年11月26日水曜日

ミノア人: ミノア交易帝国の発展(10) The Development of a Minoan Trading Empire

 Minoans:   Life in Bronze Age Crete       by Rodney Castleden

ミノア人:青銅器時代のクレタ島の生活

                                                         ( Routledge  /  London and New York  ) より


     But the Minoans traded far more with their neighbours on the Aegean islands and coastlands close at hand.

 しかしミノア人は、近くのエーゲ海の島々や海岸地域の隣人と、はるかに多く交易した。   


They imported via Kythera two fine ornament stones, Spartan basalt and 'rosso antico', from Lakonia on the Greek mainland.

彼らは、二つの美しい装飾用の石、すなわちスパルタの玄武岩と「古代赤の石」を、ギリシャ本土のラコニアから、キティラ島を経由して輸入した。


They had contact with the Argolid cities too, although it is not clear from the archaeological evidence that, if anything, they imported from them:   possibly the relationship was mainly a political or diplomatic one, or possibly  --- following the later Greek legends --- the imports were archaeologically invisible, taking the form of slaves or tribute-children.

彼ら(ミノア人)はアーグリッド( Argolis アルゴリース)地域の諸都市とも交流を持っていたが、ミノア人がそれらの都市から、何らかのものを輸入していたことは、考古学的な証拠からは明らかではない:  おそらく、この関係は、主に政治的な、または外交的なもので、または ---  後のギリシャの伝説によれば---輸入品は、考古学的には明らかではないが、おそらく、奴隷や貢物の子供たち、というかたちをとっていたのだろう。




2025年11月17日月曜日

『現在完了進行形』は「”完了”しているのに”進行”している」? (2) : 英語は実はかなりシンプル?(14)

(4) 未来進行形

* The moose will be roaming near the lake about noon.

  「そのムースは、あの湖の近くを、昼ごろ、歩いているだろう」


            ***about noon

            ***near the lake

            ***roaming 現在分詞

            ***be 助動詞・原形

ーーーーーー===--------------------ー--ー

      ***will 助動詞(推測)・現在形

      @The moose              時間の流れ→


ーーーーーー===---------------------ー-ー

  これまで |いま|これから

                             現  在


(   be roaming = 「進行の動詞」の『原形』

  will be roaming =「進行の未来の動詞」の『人称形』 )



(5) 未来完了形

* The moose will have roamed across the endless flat land for several hours by sundown.

「あのムースは、日没までに、あの果てしない平原を、何時間も、歩いてしまっているだろう」


               by sundown|

               ******for several hours

               ******across the endless flat land

               ******roamed 自動詞・過去分詞

                     ***have 助動詞(完了)・原形

ーーーーーー===----------------------ーーーーー

      ***will 助動詞・現在形

      @The moose                 時間の流れ→


ーーーーーー===----------------------ーーーーー

  これまで |いま|これから

                            現  在


(   have roamed =「完了の動詞」の『原形』

      will have roamed = 「完了の未来の動詞」の『人称形』 )



(6) 未来完了進行形

* The moose will have been roaming across the endless flat land for several hours by sundown.

  「あのムースは、日没までに、あの果てしない平原を、何時間も、歩き続けてしまっているだろう」


                by sundown | 

               ******across the endless flat land

               ******roaming 現在分詞

               ******been 助動詞・現在分詞

                     ***have 助動詞・原形

ーーーーーー===----------------------ーーーー

      ***will 助動詞・現在形

      @The moose                時間の流れ→


ーーーーーー===----------------------ーーーー

  これまで |いま|これから

                            現  在


(        been roaming = 「進行の動詞」(『原形』be roaming  )  の『過去分詞』

     have been roaming =「進行の完了の動詞」の『原形』

   will have been roaming =「進行の完了の未来の動詞」の『人称形』 )

『現在完了進行形』は、「”完了”しているのに”進行”している」? (1) : 英語は実はかなりシンプル?(13)

* 以前、人と話していたとき、話の成り行きで『現在完了進行形』という言葉を出したら、「それ!、現在完了進行形!!  高校時代、”現在完了進行形”というのが出てきて、完了しているのに進行しているとはどういうことだ???、と訳が分からなかった」とのことでした。

* 別の時、別の人と話していて、成り行きから『未来完了』という言葉を出したら、「え?、未来にも完了があるの???」とのことでした。


 『進行形』と『完了形』という、まったく異なる「うごき」が組み合わされると、実質以上に難しそうに見えてしまいがちなので、『進行形』と『完了形』のそれぞれを見た上で、それらの組合せについて考えてみようと思います。


(1) 現在進行形  


* A moose roams long distances. (動詞現在形を用いた文)

      「ムース<ヘラジカ>(という動物)は、長距離を歩く」

          

      ***long distances

ーーーーーー===----------------------


      @A moose              時間の流れ→

      ***roams  自動詞・現在形

ーーーーーー===----------------------

  これまで |いま|これから

       現  在


( 主語@は、"現在形roams が実現する範囲<時間域>"の"出発点"にいます)

( 「時間の流れ」の中にいるのは、"主語"と、"主語に接続する動詞"です)


* A moose is roaming along the river now. (現在進行形)

       「一頭のムースが、川に沿って、今、(あてもなく)歩いている」


      ***now

      ***along the river 

      ***roaming 自動詞・現在分詞「(いま、もっか)歩いている(状態の)」

ーーーーーー===----------------------ーーーーーーーー

      ***is 助動詞・現在形「(動きが~の状態)である」

      @A moose                      時間の流れ→


ーーーーーー===----------------------ーーーーーーーー

  これまで |いま|これから

                            現  在


( roaming『現在分詞』には、現在形も過去形もありません。

つまり、roaming は「時間の流れ」の中にはありません。

     ”「時間の流れ」に乗って流れるボール<動きの核>を「流れ」の外から見た、目の前をビールが「どんどん流れている」状態、つまり、動きが進行している状態” が、『現在分詞』 roaming です。

 roaming が『主語』a moose に接続すれは、a moose の「(いま、もっか)歩いている」という「うごき」を表すことができますが、

a moose は「時間の流れ」の”中”にいて、roaming は”外”にあるので、そのままでは、接続できません。

 そこで、『助動詞』が間に入って、a moose と roaming を”橋渡し”することになります。 

助動詞は、”a moose は roaming「(いま、もっか)歩いている(状態)」である”、のうちの「である」に当たるので、is<イコール> になります  )


( "is roaming" というセットで a moose に接続するので、

is roaming =「進行の動詞」の『人称形』

です )



(2)  現在完了形

* The moose has roamed along the river for a few hours. 

  「そのムースは、数時間、川に沿って歩いてきている」


   ***for a few hours

   ***along the river

   ***roamed 過去分詞「(これまでに)歩いてきた(実績)」

ーーーーーー===----------------------

      ***has 助動詞(完了)・現在形「(~の、動きの実績)を持っている」

      @The moose            時間の流れ→


ーーーーーー===----------------------

   これまで |いま|これから

        現  在


(  has roamed=「完了の動詞」の『人称形』

 


(3) 現在完了進行形

* The moose has been roaming along the river for a few hours. 

  「そのムースは、川に沿って、数時間、歩き続けている」


   ***for a few hours

   ***along the river

   ***roaming 現在分詞「(いま、もっか)歩いている(状態の)」

   ***been 助動詞・過去分詞「(これまで、動きが~の状態)だった(実績)」

ーーーーーー===--------- -------------

      ***has 助動詞・現在形

      @The moose              時間の流れ→


ーーーーーー===----------------------

  これまで |いま|これから

                            現   在 


(             been roaming =「進行の動詞」の『過去分詞』

  has been roaming =「進行の完了の動詞」の『現在形』

  

「完了しているのに進行している」ではなく「進行が完了している」と考えれば、

 納得し易かったかとも思われます  )













2025年10月30日木曜日

(-1)×(-1)は、なぜ ”+1” に?

ー                  +

 ーーーーーーーーーー@----------

           0

                                                                                                

直線の中央が0で、右がプラス(+)の領域、

         左がマイナス(-)の領域です。



           ***

ーーーーーーーーーー@ーーーーーーーーーーー

          0  3

上の図は、(+3)で、


(+3)×(+2)では、

(+2)の(+)は、「そのままの方向で」ということなので、

(+3)×(+2)は、「そのままの方向で、2倍の距離」ということで、

(+3)×(+2)=6 になります。


           ******

           ***

ーーーーーーーーーー@ーーーーーーーーーー

          0  3  6 



(-3)×(+2)では、

「そのままの方向で、2倍の距離」ということなので、

(-3)×(+2)=ー6 になります。


    ******

       ***

ーーーーーーーーーー@ーーーーーーーーーー

   ー6 ー3  0



(-3)×(-2)では、

(-2)の(-)は、「反対の方向へ(0を支点に回れ右)」ということなので、

(-3)×(-2)は、「反対の方向へ、2倍の距離」ということで、

(-3)×(ー2)=6 になります。


           ******

       ***

ーーーーーーーーーー@ーーーーーーーーーー

      ー3  0     6 



(ー)に(-)をかけると(+)になる、というと、不思議な感じもしますが、

(+)が「そのままの方向で」、

(-)は「反対の方向へ」、

というように、

”+”、”ー” が方向を表している、

と考えると、自然な結果に思えてきます。



2025年10月28日火曜日

『人称』は、野球の一塁、二塁、三塁: 英語は実はかなりシンプル(12)

 『人称』は、『”主語”の称し方(呼び方)』で、

一人称、二人称、三人称と言いますが、

英語では、

first person (一番目の人),  second person (二番目の人),  third person (三番目の人) で、

順番の数字が付いているので、

第一人称、第二人称、第三人称、と言う方が正確で、誤解が無いと思います。


( 一人称、二人称、三人称、と言うと、ことによると、『主語』が一人なら一人称、二人なら二人称、三人なら三人称で、百人いたら何人称? という混乱が起きるかもしれません。)


first person、 second person、 third person というと、

野球の

first base、 second base、third base を連想しますが、これらも、正確には、

第一塁、第二塁、第三塁 で、個数ではなく序数なので、

人称と野球の塁は、見事に対応しています。


 打者が first base に出ると(自分について語ると)first person、second base にいる選手は second person、三塁にいる選手は third person になります。


first base の選手が second base の選手と話すときは、

first base の選手は、自分を "I" と呼び、second base の選手を "You" と呼びます。


first base  の選手 とsecond basfe の選手とで、third base の選手について話すときは、  

"He"、"She" などと呼ぶことになります。

 日本語で「第三者」という場合と同じで、話し合っている first person と second person 

のやり取りの外側、にいる選手が third person です。


first base の選手が、third base の選手と話すときは、third base の選手を"You" と呼びます。この場合は、third base の選手が second person になります。


この野球は、”人称野球”という変則的な野球なので、どの塁にも、何人いても構いませんから、一つの塁に、一人の選手がいる場合も、多数の選手がいる場合もあります。


first base の選手は『動詞・第一人称形』を使ってうごき、

second base の選手は、『動詞・第二人称形』を使ってうごき、

third base の選手は、『動詞・第三人称形』を使ってうごきます。


それでは、home base( home plate が一般的 )は、どんな人称になるかというと、

選手は、塁に出てはじめて得点の権利を持つので、home base にいるあいだは、存在しないも同然ですから、呼ばれるための呼び名も無く、

「第ゼロ人称」ということになり、

その V「うごき」をあらわす動詞は、『動詞・原形』ということになります。




2025年10月26日日曜日

does「おこなう」を not で否定すると do になるけど、"es" はどこへ?: 英語は実はかなりシンプル(11)

 He does his best.「彼は最善を尽くしているよ」

に 

not を加えて否定文を作ろうとすると、 

does は、

do(動詞・原形)「おこなう」が、

『主語』He(三人称・単数)に接続するために

『人称形』(主語に接続するための形)does になったもので、

『be動詞』( 『人称形』am, are, is  /  was, were ) ではないので、

does not とすることはできず、


『be動詞』以外の『一般動詞』は、

『助動詞』do, does / did に not を付けることになります。


『助動詞』do は、

『動詞』do と同じで、「おこなう」の意ですから、

『助動詞』do の三人称の形 does をHe に接続させ、

does に『動詞・原形』do を接続させて

He does do his best.

とすると、

「彼は、最善のことを、おこなうという動き(動詞)を、おこなう(助動詞)」

という、「おこなう」という動きを強調する内容になります。


 『助動詞』does にnot を接続させると、

He does not do his best.

 「彼は、最善のことを、おこなうという動き(動詞)を、おこなわない( 助動詞+ not )」

つまり、

「彼は、最善を尽くしていない」

という否定文になります。


同じ『動詞』「おこなう」でも、

『動詞・人称形』does の代わりに、『動詞・原形』do が入るので、

    does の"es" が消えるように見えてしまいます。